レンジャーの魅力を深堀り
- Vol.2 「RANGER (Ref.79950)」が誕生するまでの歴史 -
『RANGER』
2023年7月25日
今回は、Vol.1でご紹介させていただきました
“チューダーと英国北グリーンランド遠征探検との関わり”
についてのお話の続き、現在の『RANGER (Ref.79950)』が誕生するまでの歴史について、
ご紹介させていただきます。
英国海軍によるBritish North Greenland Expedition70周年を迎えたのは、2022年のこと。
昨年、この70周年を記念して世に送り出されたのが、「RANGER (Ref.79950)」です。
歴史はとても興味深く、読み解いていくことで面白い発見が出来るものなので、
このモデルを見れば、今までの歴史無くして完成する事は無かったモデルだろうと
感じることが出来ると思うのですが、最新モデルについての細かい特徴や魅力、商品説明については、
また次回お話させていただくとして…
今回は英国北グリーンランド遠征探検の挑戦から70年もの間、研究と熟考を続けてきたチューダーが、
その長い年月を重ねていく中で、どんなモデルを誕生させ、
現在の「RANGER (Ref.79950)」にどんな影響を与えているのか、
そこを少しずつですが、お話させていただければと思います。
まず、「RANGER (レンジャー)」が商標登録されたのは、1929年だという事は、Vol.1でお話させていただきましたが、その登録から数年後、この名称は特定のモデルを示すためのものではなく、チューダーの時計に冒険的な要素を付加する為の名称として使用されていました。チューダーは常に“冒険的な要素“、「#BornToDare (挑戦者の精神)」を大切にしながら前進してきたことがわかりますね。
そして次は、遠征探検でのテストに送り込まれた「オイスター プリンス (Ref.7808)」から少しして登場したモデル、1965年の「オイスター プリンス レンジャー (Ref.7995)」です。名前を見ただけでお気づきの方もいらっしゃると思いますが、現在のモデル名でもある“レンジャー“という名称がモデル名に使われ、品番も現在がRef.79950なのに比べ、Ref.7995とほぼ同じ。その他にも、レンジャーのデザイン基準である発光塗料が塗布された3、6、9、12のアラビア数字インデックスと矢印型の針を配したブラックダイアルが確立されたのもこの頃です。つまり、この「OYSTER PRINCE RANGER」が、特に今のモデルに強く影響を与え、デザインが採用されたモデルなのです。“堅牢で実用的、シンプルで正確“という直球で挑戦し続けたからこそ、誰もが信頼でき、身に着けたいと思える。そんなチューダーの想いが色濃く反映されている「RANGER (Ref.79950)」の原点ともいえるモデルです。
その他にも、1969年以来、その歴史の中で多くのバリエーションが展開されてきたレンジャー。日付の有無、ダイアルもチューダーローズまたは盾マークがあしらわせたモデルまで実に幅広く展開され、早くも1973年には、「レンジャーⅡ」という名称でケースと一体化させたブレスレットを備えるバージョンもラインアップしていました。
そして最後が、2014年に発表された「HERITAGE RANGER Ref.79910(ヘリテージ レンジャー)」です。今までのモデルデザインを広く踏襲していて、6時位置の「RANGER」の文字を除いて、インデックスや6時位置の「Rotor Self-Winding」の文字などは1965年のレンジャーの文字盤とそっくりです。
少しレトロで堅牢なツールウォッチ。いまだにお客様からお話をしていただく事もあるほど、話題性のあったモデルです。2018年10月の日本本格上陸以前のモデルにも関わらず、それだけ興味を持っていただけるというのは、やはり信頼できる厳しいテストを、こだわりを持ってチューダーが続けてきたからでしょう。
このように少しずつ、派手ではないが着実な歩みを続けてきたレンジャーシリーズは、
幅広い層の方々から愛され続けて、ついに記念すべし年に「RANGER Ref.79950」が発表されました。
次回最後のVol.3では、最新の「RANGER Ref.79950」の魅力についてお話しできればと思いますので、
そちらも是非、お楽しみにお待ちいただければと思います。
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